水槽の初期調整
      水槽にアイテムを取り込んだだけでは、まだ不十分です。ここまででは、画面に見える ガワ の部分の体裁を整えたに過ぎません。
 魚にとって最も重要な水質を調整していきます。
    
・フィルターを汚す

 新規作成した水槽もセット済みの水槽も、フィルターの汚染度は 0.00 %のままです。
 魚を飼うにはこの数値が 40〜50 %にあるのが理想なので、魚を入れる前にあらかじめフィルターを汚しておきます。詳しくはこちら


  1.  まず初めに水槽内に魚を入れない状態で、シュミレーション速度を 100 倍に設定。

  2.  「AZイトミミズ」や「AZフレークフード」と言った、水を汚し易い餌を選んで大量に投与します。

  3.  しばらくそのまま放っておくとじりじりと、フィルター汚染度が上がっていきます。この時水槽は一旦閉じてしまっても構いません。

  4.  汚染度が 50 %を越えたらシミュレーション速度を元に戻し、『水変え』で何度か最大量換水をして、『水質』の中のアンモニア濃度(NH3)や 有機物(タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン類)の値を 0 に近づけます。

  5.  フィルター洗浄で 40〜45 %程度の汚染度に合わせて完了です。



 
・塩素を素早く消す

 詳しくは魚種別最適生育環境のデータに書きましたが、水換え後の塩素濃度(Cl)が 0.1 mg/lを超えなければ、どの魚もおおむね健康を維持出来ます。

 ところが作ったばかりの水槽の水は、水道の蛇口を捻って出て来たモノそのまんまなので、魚を入れる前に含有されている塩素を抜かなければなりません。

 塩素は光に弱いので、ライトを点灯状態にして 2.3 日置いておけば勝手に消えてくれますが、それ以上にもっと手早い方法があります。


  1.  まず、シュミレーション速度を 100 倍にします。魚はいない方が望ましいです。

  2.  『薬品の添加』で「AZ Chlorine Cut」を直接水槽に 1 mg添加します。

     水質表示を開いていれば一目瞭然、添加した途端に瞬時に塩素が無くなるはずです。

  3.  塩素が消えたのを確認して、シュミレーション速度を元に戻します。


 この方法は新規に水槽を立ち上げる時だけでなく、病気治療用水槽や孵化用水槽などの丸洗いの時などにも役立ちます。



 
・水温の調整

 日本は冬期の気温が氷点下まで下がる、気温変動の激しい国です。そのため実際の熱帯魚水槽では、サーモを入れて水を温めてやらなければなりません。

 が、
 AQUAZONEでは外気温は水槽内に全く影響を及ぼさないので水温は常に一定です。よってヒーターの役割は、水温を飼育する熱帯魚の好みに合わせるぐらいしかありません。

 ところ が、
 現在までのAQUAZONEの熱帯魚ラインナップは、MEKASIAシリーズの一部魚種を除いて全てデフォルトの 26 ℃で飼育可能なので、ますます意味ナシです。

ヒーターはウィンドゥの『On』をクリックした 1 時間後から、少しずつ変化していきます。設定温度に達したら勝手に止まるので、ほったらかしといてOKです。



・薬を使わずに GH を上げる


  1. フィルターの汚し方と同じ方法で餌を大量投与します。

  2. そのまま放っておくと GH が上昇してくるので、希望の GH 値を越えたら適量の換水をします。

  3. 水換えのウインドウで換水量を調整し、換水後の GH が希望の値になる換水量で換水します。

  4. フィルターの洗浄をして、シュミレーション速度を元に戻します。



  タイマー設定
      AQUAZONEには、魚を飢えさせないよう 一定時間毎に決められた量の餌を投入する給餌タイマーと、一定周期で照明用のライトを点灯させて 人工的に昼夜を作り出す照明タイマーがあります。

 このタイマー類の設定をしっかりやっておけば、メンテナンスの手間減らしにも繋がります。
    
・給餌とタイマー

 AQUAZONEの魚達が必要とする餌の量は、エンゼル・ローチ・ブラックシャークなどの特に体の大きな魚以外は「成魚は一匹につき 1 杯 / 6 時間くらい。稚魚は 1 杯 / 12 時間くらい」と言うのが通説です。

 どの魚種であっても 要求する餌量は個体のサイズに比例しているようで、大きいのに粗食とか、チビのくせに大食らい、なんて言う魚はいません。

 また、餌の方も種類による満腹度の上昇率や満腹度の持続時間に違いは無く、含有成分の違いによる水質への影響や健康度の上昇率が若干変わるだけです。なるべく水を汚しにくい餌をやる方が水質管理が楽になります。

 ただし「AZコリドラスタブレット」・「アロワナフード」・「バグズ・ビーンズ」の3種は、食べない魚がいるので注意が必要です。


 当たり前の話ですが、餌が残らないよう、魚の満腹度が 0 にならないよう、維持すればいいのです。ものの本には「魚が 5 分間で食べ終わるくらいの量を」などと書いてありますが、あまり信用は出来ません。

 AQUAZONEの魚達は、自分の満腹度が 100 になるまでは目に付いた餌に片っ端から食いついていき、満腹になると途端に餌を食べるのを止め、以後 余った餌には見向きもしなくなります。
 本物の熱帯魚のように 辺りを突付き回して食べられるものを捜したり、餌を食べ過ぎて肥満体になったりすることが無いのです。
 この性質のため 余った残餌は、全て腐って水を汚す原因になります。よって餌のやり過ぎも厳禁です。


 また、水槽を閉じている間のシミュレーションでは、魚は個体リストの上の方から順番に餌を消費していきます。もし餌が足りなかった場合は、一番下の魚から飢えていく事になります。

 ですから長期間水槽をほったらかしにしておいて、知らない間にカップリング→産卵を経て 稚魚が孵ってしまった場合、魚リストの最下段に書き加えられた稚魚には全く餌が行き渡らず、孵化後数日にして餓死、なんてことも有り得ます。水槽はこまめに開いてチェックしましょう。



 これらのことを考え合わせると、画面の状態やCPU速度に左右されない、水槽を閉じた状態での最適餌量に合わせるべきです。そこで魚を水槽に泳がせながら、給餌量を微調整していきます。


  1.  おおざっぱに魚の数から餌の必要量を推定し、投入量をそれより少なめに設定してから一旦水槽を閉じる。

  2.  自動給餌が行われた直後の時間に水槽を開き、『個体ダイアログ』ですべての魚が満腹であるかどうかを見る。

  3.  満腹度が 100 に達さない魚がいた場合、餌を適宜追加して全ての魚を満腹状態にし、『餌』設定を開いて投入量を前回より 1 だけ増やして水槽を閉じる。


 これを毎給餌ごとに繰り返します。少々時間がかかりますが、最適給餌量を見つけ出す事が出来ます。

 タイマーは 6 時間に 1 回とか 12 時間に 1 回とか、整数倍で 24 時間になるようにすると給餌量の計算が楽です。


 この時、ウラ技でPC本体の内部時計をイジり、次の給餌時間まで時計を進めることで、速攻で給餌量をはじき出すこともできます。…あまりお勧め出来ませんけど。

 当たり前ですが 魚が成長して大きくなったり、新たに魚を取り込んだり 書き出したりすると 必要とされる餌の量も変わって来るので、その都度細かい調整が必要になります。



 給餌タイマーは一旦セットしさえすれば、餌切れしない限り 自動給仕が継続されますが、餌が切れるとそれまで記憶していた餌投入量がクリアされてしまいます。餌の残量は定期的に確認しましょう。

※補足 また、これは照明タイマーにも言える事ですが、タイマーの『次回作動時刻』は、設定された時刻になる度に現在のシミュレーション速度とコンピュータの内部時計に基づいてセットし直されています。

 このため、シミュレーション速度を変えてもすぐには追随せず、設定時刻が来るまでは以前のままです。

 例えば、シミュレーション速度が等倍で次回給餌まで 6 時間だったとして、これを 100 倍に変更しても実時間で 6 時間経つまで次の給餌はされません。シミュレーション上では 600 時間、つまり 25 日間の間、絶食する事になります!

 シミュレーション速度を変更した時は、タイマーセットウィンドゥの『次回作動時刻』を設定し直して、『OK』ボタンを押すのを忘れないように。



・照明とタイマー

 照明を消していると魚がカップリングし易くなります。繁殖を狙うなら、めでたくカップルがベッドイン出来るよう、水槽を暗くしてムードを演出してあげて下さい(笑)

 照明を付けていないと水草が光合成をしないので、硝酸濃度(HNO3)は 上昇するばかりで減りません。水質の安定化を図る為に、一日の内に数時間は点灯させておいた方がいいでしょう。
 もっとも水草の硝化能力はかなり高いので、点灯時間は短めでも良いかもしれません。

 給餌タイマーと違って、照明タイマーはウィンドゥの『On』をクリックした瞬間からタイマーのカウントが始まります。単に次回作動時を確認するだけなら、『Cancel』で戻りましょう。『On』を押すと再設定されてしまいます。

 私なんかは生活サイクルの都合上、夜に水槽を開く事が多いので、照明の点灯サイクルを 12 時間ズラして 17:00〜05:00 間を『On』にしています。



  





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