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(2005.JANUARY)

なんとなく落描きハウル。
水性ボールペンで、下描きなしの一発絵。…を、ちょっとだけCGで色つけ。
本当はもっと羽が絵に入るようにしたかったのですが、何も考えずに描き始めたので
紙面の端が来てしまってそれ以上描けず、妙に半端な絵柄になってしまいました。

新聞の映画評などで「ソフィーがハウルに惹かれる心理が描写不足でわからない」
というような評を見かけた事がありますが。
そこの所はおそらく評者の方が男性だからわからないのであって、
女の子が見たら(まあ「100%の人が」とまでは言わないけど、多くの人にとっては)
ソフィーの一目惚れにぜんぜん謎を感じる余地はないよ、
だって初対面のシーンのハウルはあんなに素敵なんだもの!
…と思っていたら、一緒に映画を見に行ったうちの母も同じ事を言っておりました。

 私は普段は「二枚目な美青年」というタイプはどちらかというと好みのど真ん中ではなく、
 恋愛もののロマンチックなストーリーなどにもあまり「ステキ〜♪」とか感動しない方なのですが、
 それでもあの空中散歩のシーンは問答無用でドキドキしてしまいました。
 あと、ハウルが魔法を使う時の、ただならぬ気配のある魔法使いらしい表情が好きです。



 そういえば宮崎氏は、ナウシカの映画を作り終えた後で「次は何を作ろうか」という段階の時に、
 数ある案の一つとしてゲド戦記の映画化企画を考えていた時期があったそうで。
 結局その案は没になって代わりにラピュタが作られたわけですが、
 宮崎氏がゲド戦記のアニメを作ったらどうなるんだろう、とふと思ってみる事もあります。
 もちろん当時と今では、ゲド戦記についても宮崎氏についても周囲の状況についても
 あらゆる事情が違っているので、「仮にその時作っていたらこんな風になったであろう物」と
 「もしも今、宮崎氏がゲド戦記のアニメを作ったらこんな風になるであろう物」は
 ぜんぜん別物なんだろう…とも思いますけども。




■■糸玉を辿る■■