1024日号





10/24
「少女海賊ユーリ」の六巻目のイラスト作業が終わりました。
次回更新の際に詳細をお知らせできると思います。

それとまったく無関係な話でもないですが、少し前に「マスター・アンド・コマンダー」のDVDを買いました。
この映画は映画館でも二回見て、その時はリアルかつ堅実な迫力にひたすら圧倒されたのですけども、
DVDでのメイキングを見たら「こんなにたくさんCGを駆使していたのか!」というのに改めて驚きました。
それにしてもやはりいい映画だ。
というわけで今回のトップ写真はこれにしてみました。

バルセロナの海洋博物館に展示されていた、木造戦艦の模型の写真です。
(昔は戦艦を建造する際、図面を見せるより模型で示した方がスポンサーの偉い人たちにわかりやすかったので
こういう物を作ったのだという解説がついていました。)

さて。18世紀頃の帆船では、艦載砲の砲門の周囲を赤く塗装する事が多かったそうです。
なぜかというと…
帆船同士で海戦をする場合、至近距離で大砲を撃ち合うことになるので
負傷者の血が周囲に飛び散ると、敵からもそれがよく視認できてしまいます。
そして血を見れば敵は勇気づくし味方は志気をくじかれるし、ということで、血痕がなるべく目立たないよう
砲門の周囲をもともと赤く塗っておいたのだそうな。
……という話を最初に本で読んだ時は「ギャー!怖!」とか思ったのですが、その後でこの模型を見た時には
「なるほど赤く塗ってあるな」と納得してしまいました。
マスター・アンド・コマンダーの海戦シーンも「この調子なら、確かに船体が血みどろにもなるよなあ」
という感じの壮絶さが印象的でしたが、実際に海戦というのはそのように凄惨な光景だったのでしょう。
 
(もちろん「少女海賊ユーリ」は、そういうたぐいの話でないというか児童向けのお話なので、
 苛酷で現実的な描写を避ける作りになっていますけれども。)


大砲といえば、マスコマDVDのメイキング映像で「24ポンド砲は、撃つと鐘のような不思議な射撃音がする」
という話があったのが面白かったです。(そして本当にそういう音がしていました)
へえ〜。確かに大砲は金属の筒だから、言われてみれば腑に落ちる話だなあ。





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