728日号









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来る8月10日に向けて、夏コミ関連のお知らせを追加しました。詳細は「鐘楼」のコーナーにて。
それとアナログ絵・Web素材・他サイトへのリンクなどを少々更新。


今回のトップ写真は、イタリアのラヴェンナで撮ってきた写真です。「ビザンチンモザイクの宝庫」として知られるこの街の中でも、壮麗さでは1・2を争うであろうサン・ヴィターレ聖堂。
使い古された表現ではありますが、まさに「宝石箱の中にいるような」天上的な空間美でした。
このように絢爛たるモザイクで飾られたラヴェンナの初期キリスト教建築群ですが、その外観はうっかり通り過ごしそうなくらい質素です。
これは「人間の内部の美しさは外部の美しさに勝る。それゆえ聖堂も同じように、外観より内部が美しくあるべきだ」というキリスト教の理念を反映しているのだそうな。

ビザンチン(東ローマ)帝国はかつて、水準の高いモザイク美術を発達させました。しかし帝国の中心部であったトルコ方面の地域ではのちに聖像破壊運動やイスラム教化などの事情によって作品の喪失が進み、現存するものは意外に多くないようです。
ラヴェンナは最盛期を終えた後は帝国内でも辺境の地となっていましたが、それがかえって幸いして破壊を免れ、今日ではモザイクの聖地とも呼ばれています。






■■糸玉を辿る■■